怖い夢を“笑い話”に変えたら、子どもの不安がふっと軽くなった話

前向きに育つ声かけのヒント

― 親のひと声で、気持ちがふわっと軽くなる ―

子どもって時々、とても小さなきっかけで
気持ちがずーんと沈んでしまうことがありますよね。

うちの子も、小学5年生頃までは
どちらかというと“心がゆらぎやすいタイプ”。
特に夜に怖い夢を見ると、その日の朝はしばらく表情が曇ってしまうほどでした。

そんなある日のことです。

怖い夢で不安になった朝

「すごく怖い夢を見た…」としょんぼり登場

布団から出てきたわが子の顔を見て、
「あ、今日はちょっと心がしぼんでいるな」とすぐに気づきました。

聞いてみると、
「すごーく怖い夢を見たんだよ…」と、泣きそうな声。

夢の内容って、子どもにとってはほんとうにリアル。
「夢なんだから気にしなくていいよ」と言っても届かないこと、ありますよね。

だから私は、こんなふうに声をかけてみました。

わが家で試した「気持ちを軽くする声かけ」

「どんな夢だったの?よかったら聞かせて?」

怖さをぎゅっと抱え込んでいると、
子どもの心は余計に重くなってしまいます。

なのでまずは、
胸の内を外に出すお手伝い をすることに。

最初はゆっくりでしたが、
少しずつ夢の内容を話してくれました。

ところが…聞いてみると…

「え、それって……怖いんだけど、なんか変じゃない?」
とつい思ってしまうような、ちょっとちぐはぐな場面の連続。

(たとえば追いかけてくるはずの人が急にカニになったり…
逃げるとスローモーションになったり…)

怖いはずなのに、どこか不思議で、ちょっとおもしろい。

そこで私はやさしく、こんな言葉を添えてみました。

怖かった夢が“ちょっと面白い話”に変わるまで

「話してみると…ちょっと面白いお話にも聞こえるね」

笑わせようとしたわけではなく、
ただ“別の角度から見たらどうかな?”という、小さな提案。

すると子どもは一瞬きょとんとして、
そのあとふっと笑いました。

「たしかに!なんか変な夢だったよね!」
その表情は、さっきまでのしょんぼり顔とはまるで違うものでした。

親として感じた小さな手ごたえ

大切なのは「怖かった気持ち」をそのまま受け取ること

つい私たち親は、

  • 「夢なんだから忘れな〜」
  • 「そんなの大したことないよ」
  • 「気にしなくていいよ」

と言いがちですよね。

でもそれって、
“怖かったよ” という子どもの気持ちごとフタをしてしまうこともあります。

だから、

  • まずは受け止める
  • 話しやすい空気を作る
  • そっと別の見方を渡す

この流れが、とても効きます。

気持ちがゆっくりほぐれていくのがわかりました。

それからは…怖い夢が「おもしろ話」に変身

この日を境に、わが子は
怖い夢を見ても、朝になると

「今日ね、○○が出てきてさぁ〜」
「なんか変なんだよ!聞いて!」

と、自分から話してくれるようになりました。

しかも、にこにこしながら。

怖さに飲み込まれず、
「話すと軽くなるんだ」という感覚が
少しずつ育っていったんだろうなぁと感じます。

怖い夢を見る回数も少なくなっていきました。

親としての気づきと学び

親の言葉は、子どもの心にそっと灯る“あかり”

今回のことで私も気づきました。

子どもの気持ちって、
急に強くすることはできないけれど、
寄り添い方で“ふわっと軽くなる瞬間”を作ることはできるんだ、と。

そして実は、
わが子だけではなく、
私自身も「まずは受け止めるって大事だなぁ」と学びました。

子育てって、
やっぱり親も一緒に育っていくんですよね。

おわりに

怖い夢は、気持ちの切り替えを学ぶ小さなきっかけにもなる

怖い夢そのものはなくせないけれど、

  • ゆっくり聞く
  • 気持ちに寄り添う
  • ちょっと違う見方を渡してあげる

これだけで、
「怖かった」が「話せた」になり、
「しんどい」が「ちょっと軽い」に変わっていきます。

今回の出来事は、
見方がひとつ変わるだけで、
怖さがやわらいだり、気持ちの切り替えを学ぶ小さなきっかけにもなると気づかせてくれました。

そしてそれは、子どもだけでなく、
寄り添う大人にもやさしい学びをくれるもの。

これからも、日常の中にふと訪れる “小さなきっかけ” を
ていねいに拾っていけたらと思います。

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