「やさしいね」
「人の気持ちがわかるね」
そう言われて育つ子どもの中には、
いつのまにか“自分の気持ちより相手を優先する”ことが当たり前になっている子もいます。
断れない、頼まれると引き受けてしまう、
友だちの悩みを自分のことのように抱えてしまう——。そんな子どもを守る考え方のひとつが、
「バウンダリー(心の境界線)」です。
バウンダリーとは「自分と相手のあいだの線」
バウンダリーとは、
自分と相手を分ける“心の境界線”のこと。
- どこまでが自分の気持ちで
- どこからが相手の問題なのか
を区別するための考え方です。
この線があることで、人は相手を思いやりながらも、
自分をすり減らさずに人と関わることができます。
断れない子どもは、境界線があいまいになりやすい
断れない子どもは、
決して弱いわけでも、意思がないわけでもありません。
むしろ、
- 相手の気持ちに敏感
- 責任感が強い
- 空気を読む力がある
そんな“力”をたくさん持っています。
ただその力が、
相手の感情=自分の責任
になってしまうと、
心がとても疲れてしまいます。
「助ける」と「背負う」は違う
子どもには、
ぜひこの違いを知ってほしいと思っています。
- 助ける:自分ができる範囲で関わる
- 背負う:相手の問題を自分のものとして抱える
やさしい子ほど、
無意識に「背負う」側にいってしまいがちです。でも本当は、
背負わなくても、やさしさは失われません。
親ができる、バウンダリーの伝え方
バウンダリーは、
教え込むものではなく、
日常の中で少しずつ伝えていくものです。
たとえば、こんな言葉があります。
- 「それは〇〇ちゃんの問題だよね」
- 「あなたが全部引き受けなくていいよ」
- 「どうしたいかは、自分で決めていいんだよ」
大切なのは、
“正解を教える”ことではなく、選んでいいと伝えること。
バウンダリーと「同意(YES・NO)」の関係
バウンダリーと深くつながっているのが、
「同意(YES・NOを自分で決める)」という考え方です。
- 本当は嫌なのに引き受けていないか
- 無理してYESと言っていないか
こうした感覚に気づくことが、
心の境界線を育てる第一歩になります。

わが家では、
このテーマを親子で一緒に学べる本を読み、
初めて「境界線」という言葉を知りました。
▶︎ 関連記事:
[子どもを守る言葉「同意」って何?YES・NOは自分が決める]

断れない子どもへの関わり方を、まとめて知りたい方へ
断れない子どもを守るためには、
- 何が起きているのか(背景)
- どんな声かけが助けになるのか
- どんな考え方が支えになるのか
を、ひとつずつ整理して知ることが大切です。
体験・声かけ・考え方をまとめて読みたい方は、
こちらの記事も参考にしてみてください。
▶︎ [断れない子どもへの声かけと関わり方|やさしすぎる子を守るヒントまとめ]

まとめ|やさしさの中に、線を引いていい
バウンダリーは、
人を遠ざけるためのものではありません。
むしろ、
やさしさを長く、大切に使うための考え方です。
- 相手を思ってもいい
- でも、自分を後回しにしなくていい
その感覚を、
家庭の中で少しずつ育てていけたら。
断れない子どもが、
自分の気持ちを守りながら人と関われるように。
その土台として、
「バウンダリー」という考え方が
そっと役に立てばうれしいです。
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やさしさが負担になってしまうとき、
体験 → 声かけ → 考え方を行き来しながら読むことで、理解が深まります。
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▶︎ ② 断れない子どもへの声かけ実例|無理をさせない親の関わり方
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