
見えないところで、わが子の 経験値 が上がっていた日のことです。
祖父と男二人だけの、少し特別なおでかけ
ある朝、わが子は祖父と二人きりで出かけていきました。
目的地は、車で45分ほど走ったところにある海沿いの釣りスポット。
母は同行せず、完全に「男二人旅」
そのこと自体が、わが子にとっては少し背筋が伸びる出来事だったように思います。
出発前から始まっていた、小さな「できた」
祖父の分まで用意した、シンプルなお弁当
出発前、わが子は早起きをしてお弁当づくり。
ごはんと卵焼きだけの、とてもシンプルなお弁当ですが、
自分の分だけでなく、祖父の分も一緒に用意していました。
「これでいいよね」と確認しながら詰めたお弁当。
その表情は、どこか誇らしげで、とても満足そう。
一緒に行く人のことを考えて準備する
その時点ですでに、大切な経験をひとつ積んでいたように感じました。
「たくさん釣ってくる!」に込められた期待
保冷バッグと氷を抱えて出発
「たくさん釣ってくる!!」
そう言いながら、保冷バッグや氷をたくさん持って家を出ていきました。
結果はどうであれ、
「やる気をもって準備する」という体験そのものが、
わが子にとってはすでにワクワクする冒険だったのだと思います。
結果よりも、
やる気をもって準備したこと自体が経験になっている。
そんな出来事は、ほかにもありました。

釣り場で起きた、予想外の出来事
祖父の手を冷やす“頼もしい役割”
釣り場では、祖父が釣った魚の棘に手を刺されてしまい、
手が赤く腫れあがる出来事がありました。
そのとき活躍したのが、
「たくさん釣るために」持っていった氷。
「おじいちゃんの手を冷やしてあげたよ!」
と、後から真剣な表情で教えてくれました。
誰かの役に立てた経験。
それも、自分が準備したもので。
この出来事は、きっと強く心に残ったと思います。
「もう平気!」と言えた、自分への自信
気持ち悪さを越えた先にあった言葉
魚のえさを針につけるとき、
最初は「気持ち悪い」と感じていたそうです。
でも、何度もやるうちに慣れてきて、
「たくさんやったら、もう平気!」と自分から言えたこと。
その様子を見ていた祖父が、
「ほんと、もうベテランだよ~」
と声をかけてくれました。
その瞬間の、わが子の満面の笑み。
“できた”ことを、ちゃんと見てもらえて、認めてもらえた時間でした。

私もうれしくて、満面の笑顔になりました。
だれかに「できたね」と言ってもらえた経験は、
子どもの気持ちをふっと軽くする力があるのかもしれません。

はじめて釣れた魚と、たくさんの経験
小さなハコフグ2ひき
この日、わが子がはじめて釣った魚は、
小さなハコフグ2ひき。
わが子が出発の時に思い描いていた「たくさん釣る」という結果には
届かなかったかもしれません。
でもその代わりに、
- 自分で準備したこと
- 誰かの役に立ったこと
- 苦手を乗り越えたこと
- 祖父に認めてもらえたこと
たくさんの経験を持ち帰ってきました。
母の知らないところで、経験値はちゃんと上がっていた
一番うれしかったのは、祖父にほめてもらえたこと
話を聞きながら、
「見えないところで、ちゃんと経験値を上げてるなぁ」
と、母はしみじみ感じました。
祖父にほめてもらえたこと。
頼りにされたこと。
それが、何よりうれしかったのだと思います。
釣れた数より、環境の中で育ったもの。
この釣りの日は、わが子にとって大切な一日となりました。
うまくいったかどうかよりも、
その環境の中で何を経験したか。
そんな視点で綴った体験を、こちらにもまとめています。

子どものネガティブな気持ちに寄り添い、そっと前向きへ導くための声かけの工夫をまとめています。日常で試しやすい、小さな“ひとてま”のヒントです。


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